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身延団参 (住職のブログ

2017/06/30 (金) くもり

6月3日、2泊3日の行程で4年ぶりに山梨県身延町の日蓮宗総本山身延山久遠寺へ、一行21名で団参を行った。1日目は、午前7時に本国寺を出発、東北道ではなく前回同様、福島県の原発被災地を通る常磐道を使った。高速道路の途中にある、双葉町の放射線量表示板の数値は、4年前に比べかなり低くなり、汚染されたゴミが入った黒い袋も、目立たなくなっていた。しかし、人の気配は感じられず、原発事故の影響の大きさを、改めて思い知らされた。
今回、常磐道を使った理由には、もう一つの目的があった。それは、昨年1月に発注し先月千葉県松戸市の翠雲堂工場で完成した2体の仏像、日蓮聖人御降誕800年(2021)の記念事業で建立される山門に安置する「不動明王像」「愛染明王像」の出来栄えを確認するためであった。当日は、社長をはじめ関係者に出迎えられて、仏像の前で詳しい説明を受け、皆で記念撮影をし、仏像の大きさに一同驚いた様子だった。不動明王は仏道成就、愛染明王は良縁成就の仏様として、これからの本国寺興隆に貢献してくれることを願いながら、一路今日の宿泊地身延山を目指した。身延山に到着したのは午後6時、仙台から550km、平均年齢75歳の檀信徒にとっては、少々強行軍であった。
2日目は、早朝5時半から久遠寺の朝勤に参加し、記念事業の無事円成を祈願して頂いた。それから、日蓮聖人の御廟所にお参りし、聖人61年の御生涯に想いを馳せ、円成後の再訪を誓い、身延山を後にし、次の目的地埼玉県川越市の本応寺に向け出発した。途中、寄り道し高尾山を初めて訪れたが、東京近郊の観光地らしく、人の多さと賑やかさには正直驚いた。身延山の静寂、高尾山の喧噪、この対照的なお山を体験することができ、色々考えさせられる日となった。
3日目は、大震災の年に90歳で亡くなった師父が、昔お世話になった本応寺で、第7回忌の法要を営み、師父の修業時代に想いを馳せるひと時となった。そして、川越の町が有名観光地となり、多くの外国人が行き交う町に変貌し、小江戸の情緒が失われた姿に、時の流れを感じさせた。今回の身延団参は、過去と未来のコラボレーションの旅であった。

 

 

仙台市のいじめ問題 (住職のブログ

2017/05/31 (水) くもり

が5月22日、義家文部科学副大臣は、仙台市青葉区で今年4月いじめを受け自殺した、折立中学校の男子生徒の問題で、奥山仙台市長と大越仙台市教育長を、文科省に呼び面談した。仙台市では、2014年9月に泉区館中学校1年の男子生徒、2016年2月に同区南中山中学校2年の男子生徒と、2年7ケ月で3人の中学生がいじめを受け自殺した。この異常事態を招いた、仙台市のいじめ問題に対する、認識の甘さが指摘されている。奥山市長の前職が、仙台市教育長だっただけに、なおさらである。
なぜ、市長の出身母体である教育界で、続けて忌々しい問題が起きるのか、考える必要がある。その一因として、市長と教育委員会の馴れ合いがあると、思っている。それを感じたのは、最初の泉区館中学校でいじめ問題が起きた時の、対応であった。市長は、遺族の意向を強調し、いじめの詳細を公表せず、内々の問題として処理しようとする意図が、透けて見えた。ネットの世界では、様々な情報が流れ、中学校名も判明しているのにもかかわらず、なかなか学校名も公表しなかった。
市長の発言内容は、教育委員会の見解を踏襲するだけで、問題追及の熱意に欠け、当事者意識が希薄なものだった。それは、仲間内でかばい合っててるようで、何とも歯切れの悪い記者会見であった。その記者会見を見ながら、こんなことで大丈夫なのだろうかと思ったことを、今でもよく覚えている。悪い予感は当たるもので、第2第3の犠牲者を出してしまい、本当に残念である。
今回の、文科省との面談では「重大性の認識欠如」が指摘され、仙台市は待ったなしの組織改革と意識改革が、求められている。これを奇貨として、徹底的な原因解明と再発防止策が講じられることを願っている。本来、仙台市教育委員会は、市長の心情を忖度するのではなく、遺族の心情を忖度する組織だと思うのだが、なぜそれができなかったのか、大いに反省しなければならない。
いじめを経験した親として、PTA会長経験者として、二度とこんな悲劇を繰り返してほしくないし、起こしてはならないと思っている。

 

東北は鬼門 (住職のブログ

2017/05/01 (月) くもり

4月25日、今村前復興相は、自分が所属する自民党二階派のパーティーで「まだ東北で、あっちの方だったから良かったけれど、これがもっと首都圏に近かったりすると、莫大な甚大な被害があったと思っている。」と発言し、辞任に追い込まれた。東北は鬼門、「あっち」とは漢字で書くと「彼方」、「かなた」とも読み、遠い所で良かったと言いたかったのだろう。原発事故にあっちもこっちもなく、日本全体に大変な影響が及んでいることに思いが至らず、創造力が欠如している。東大法学部卒としては、何ともお粗末な思考力である。
復興相は、だいたい原発立地県から選ばれることが多く、ご多聞に洩れず今村前復興相も玄海原発のある、佐賀県出身である。当選7回にして初めて大臣となり、何を勘違いしたのか上から目線の発言を繰り返し、自滅したのだから自業自得である。「実るほど頭が下がる稲穂かな」の言葉を贈りたい。それにしても、福島県の原発被害者に対して、復興相の立場を忘れた、思いやりのなさには、驚いてしまった。東北人として、こんな人が大臣だったのかと思うと、怒りを通り越して情けなくなってしまう。
この問題発言後、会場にいた安倍総理がすぐさま「極めて不適切な発言があった。任命責任は私にある。こうした結果になったことについて、心から国民の皆様にお詫びする。」と謝罪したのもうなずける。これも、今村前復興相のあまりに心ない発言に対し、これはまずいと思った総理のとっさの判断だったのだろう。この一件は、安倍内閣にとって手痛い失策となったが、「後の祭り」である。籠池問題に続いて、またまた野党に恰好の追及材料を与えてしまった。
福島第一原発事故は、私自身にとっても苦い思い出がある。平成23年6月11日父が亡くなり、葬儀の案内を父の故郷である福島県楢葉町の親戚に連絡しようとしたが、どこに避難したのかわからず、結局誰も葬儀に出席できなかった。後に話を聞くと、5・6ケ所を転々とし、事故後4ケ月たった7月に、ようやく会津の美里町に落ち着いたとのことであった。原発事故は、多方面に甚大な被害をもたらすことを、父の葬儀を通して教えてくれた。今度の吉野復興相は福島県出身なので、心の通った復興行政をしてくれるものと期待している。

昭恵夫人 (住職のブログ

2017/03/31 (金) 曇り

3月23日、学校法人「森友学園」の籠池理事長の証人喚問が、衆目の中、衆参両院で行われた。籠池氏は、冒頭昭恵夫人から100万円の寄付を頂いたとするやり取りを、饒舌に証言した。しかし、その内容が詳細かつ具体的すぎる故に、何か意図的なものを感じてしまった。それは、偽証罪に問われないよう、周到に準備され、よく計算された証言のように思えた。なぜなら、寄付する人がわざわざ人払いをし、検証不可能な2人きりの場面を作る必要があるだろうか、昭恵夫人の性格を考えれば、甚だ疑問である。
しかし、反対に籠池氏が昭恵夫人に100万円のワイロを、渡そうとする場面の説明なら、腑に落ちる。そして、昭恵夫人の寄付に対し、籠池婦人からお礼の言葉がメール等に出てこないことも、何とも不思議である。証人のいない寄付金の授受を証明するには、唯一の物証である修正テープが張られた郵便局の払込取扱票の真偽を、司直の手にゆだねるしかないだろう。
それにしても、籠池氏の小学校建設にかける情熱と執念には、すさまじいものがある。目的のためには手段を選ばないやり方は、驚くばかりである。寄付集めに、天皇陛下や総理大臣を広告塔に利用したり、小学校建設費の異なる金額の契約書を3通作成したりと、通常では考えられない手段を使っている。日本を代表する人物を広告塔に使い、国を騙そうとする手口は、とても教育者とはおもえない、サギ師のようである。こんな人物にいつまでも係れば、時間と労力とお金のムダだと思うのだが、それでも野党やマスコミが追及するのであれば、ただ見守るしかない。
そもそも、この騒動の発端は、小学校敷地に埋まっているゴミ処理費用算定の疑義で、それが昭恵夫人の忖度にまで広がり、国を揺るがす大問題になっている。東京都の豊洲移転問題も、ゴミによる土壌汚染から始まり都政を揺るがす大問題になっている。今日の日本は、ゴミが政争を発火させる起爆剤になっている、不思議な国である。こんな問題に明け暮れる日本は、世界から見れば、完全な平和ボケである。
渦中の人、昭恵夫人にしてみれば、善意で応援した結果が、野党やマスコミに追及される結果になり、何ともやるせないだろう。今の世界情勢を考えれば、野党もマスコミも一考を要する時である。

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