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昭恵夫人 (住職のブログ

2017/03/31 (金) 曇り

3月23日、学校法人「森友学園」の籠池理事長の証人喚問が、衆目の中、衆参両院で行われた。籠池氏は、冒頭昭恵夫人から100万円の寄付を頂いたとするやり取りを、饒舌に証言した。しかし、その内容が詳細かつ具体的すぎる故に、何か意図的なものを感じてしまった。それは、偽証罪に問われないよう、周到に準備され、よく計算された証言のように思えた。なぜなら、寄付する人がわざわざ人払いをし、検証不可能な2人きりの場面を作る必要があるだろうか、昭恵夫人の性格を考えれば、甚だ疑問である。
しかし、反対に籠池氏が昭恵夫人に100万円のワイロを、渡そうとする場面の説明なら、腑に落ちる。そして、昭恵夫人の寄付に対し、籠池婦人からお礼の言葉がメール等に出てこないことも、何とも不思議である。証人のいない寄付金の授受を証明するには、唯一の物証である修正テープが張られた郵便局の払込取扱票の真偽を、司直の手にゆだねるしかないだろう。
それにしても、籠池氏の小学校建設にかける情熱と執念には、すさまじいものがある。目的のためには手段を選ばないやり方は、驚くばかりである。寄付集めに、天皇陛下や総理大臣を広告塔に利用したり、小学校建設費の異なる金額の契約書を3通作成したりと、通常では考えられない手段を使っている。日本を代表する人物を広告塔に使い、国を騙そうとする手口は、とても教育者とはおもえない、サギ師のようである。こんな人物にいつまでも係れば、時間と労力とお金のムダだと思うのだが、それでも野党やマスコミが追及するのであれば、ただ見守るしかない。
そもそも、この騒動の発端は、小学校敷地に埋まっているゴミ処理費用算定の疑義で、それが昭恵夫人の忖度にまで広がり、国を揺るがす大問題になっている。東京都の豊洲移転問題も、ゴミによる土壌汚染から始まり都政を揺るがす大問題になっている。今日の日本は、ゴミが政争を発火させる起爆剤になっている、不思議な国である。こんな問題に明け暮れる日本は、世界から見れば、完全な平和ボケである。
渦中の人、昭恵夫人にしてみれば、善意で応援した結果が、野党やマスコミに追及される結果になり、何ともやるせないだろう。今の世界情勢を考えれば、野党もマスコミも一考を要する時である。

儒教と火葬 (住職のブログ

2017/03/01 (水) 晴れ

2月13日、金正恩朝鮮労働党委員長の異母兄金正男氏が、マレーシアのクワラルンプール国際空港で暗殺された。その実行犯は、北朝鮮工作員に操られた、インドネシア国籍の女とベトナム国籍の女で、猛毒VXガスを使った前代未聞の犯行であった。金正男氏は、北朝鮮の最高指導者であった故金正日総書記の長男で、本来なら後継者になる人物であった。しかし、なぜか長男を差し置き、三男の正恩氏が後継者になった。
儒教社会の北朝鮮では、家督を継ぐのは長男で、三男が継ぐことは通常ありえない。その三男が、長男を暗殺したとなれば、道徳的に許されない行為で、「兄殺し」は重罪である。これが国民に知れ渡れば、北朝鮮にとって一大事である。そこで考えられたのが、遺体を火葬して引き渡せという、最初の要求であった。
儒教では、火葬は火炙りの刑を意味し、親不孝者や犯罪者に対する埋葬方法である。火葬されて返還されれば、死因は究明されず、親不孝者として国民に説明できる、一挙両得の解決策であったはずである。しかし、事は北朝鮮の思惑通りには進まず、最悪の方向に展開している。「悪事、身にかえる」のことわざのごとく、結局自分たちの首を絞める結果になってしまった。
日本人は、火葬されるのが当たり前と思っているが、世界を見渡せば土葬が多数で、火葬は少数派である。よく、日本の常識は世界の非常識といわれるが、火葬についても同じことがいえる。世界の4大宗教、キリスト教・イスラム教・儒教・仏教の中で、火葬を是としているのは、仏教だけである。それは、教祖であるお釈迦様が死後荼毘に付され、その舎利が信仰の対象として、崇められたことに由来する。日蓮聖人も、東京池上で亡くなり荼毘に付され、その後山梨県身延山に埋葬された。
日本の火葬率は99パーセント、これは世界一である。これ程、火葬が普及したのは、社会にしっかり仏教が根付いていたからである。火葬率は、その国の宗教事情を垣間見ることのできる、一つの指標なのである。

トランプの夢 (住職のブログ

2017/01/31 (火) 晴れ

1月20日、ドナルド・トランプ氏が首都ワシントンの連邦議会議事堂で宣誓し、第45代米国大統領に就任した。オバマ前大統領の8年前の就任式は、初の黒人大統領ということもあり、希望に満ち高揚感に包まれていた。今回の、トランプ新大統領の就任式は、人出は半分以下、就任に反対するデモ隊が暴徒化するなど、高揚感に欠けるものであった。新大統領はアメリカ第一主義を掲げ、米国を再び偉大な国家にすると宣言し、選挙中の過激な公約を、矢継ぎ早に大統領令として連発している。この姿を見て、世界の国々はどんな火の粉が飛んでくるのか、固唾をのんで見守っている。
そんな、強面のトランプ新大統領だが、あの独特の髪型には注目している。一昨年、大統領候補として登場した時、今では珍しい髪型であるが、昔の誰かに似ていると思った。それは1950年~1960年代にかけて一世を風靡したロックンローラー、エルヴィス・プレスリーの髪型を思い出した。プレスリーは、ギネスブックで「史上最も成功したソロ・アーティスト」と認定されている。プレスリーの活躍した時代は、米国の黄金時代と重なり、トランプ氏はそれを意識しているのだろうかと、想像してしまった。あの髪型には、「史上最も成功した大統領」になる夢が、込められているのかも知れない。その夢が、実現するか否かは「神のみぞ知る」であるが、まずは幸運を祈ろう。
現実主義者のトランプ新大統領は、オバマ前大統領の政策をことごとく否定しているが、どんな舵取りをするのか見ものである。今のところ、新大統領の評判はよくないが、5年前安倍首相が就任した時も、右翼政治家・歴史修正主義者と批判され、散々であった。しかし、今では世界から一目置かれる政治家として、存在感を発揮している。日々、精力的に続くトランプのツイッターでの呟きが、どんな世界新秩序をつくりだすのか、なかなか予想は難しいが、安倍長期政権が続く日本にとってチャンスであると思っている。
トランプ新大統領の前代未聞の指先政治が、プレスリー時代を彷彿とさせる黄金期を米国にもたらすのか、注目である。

「オタガイノタメニ」 (住職のブログ

2016/12/31 (土) 曇り

12月28日、安倍首相はオバマ大統領と共に、ハワイ真珠湾を訪問した。両首脳は、真珠湾攻撃で撃沈された戦艦アリゾナの上に立つ「アリゾナ記念館」で、犠牲者に献花し哀悼の真を捧げた。戦後71年、真珠湾攻撃から75年、太平洋戦争で死力を尽くして戦った両国の和解の姿を、全世界に示した意義あるものであった。
今年5月のオバマ大統領の広島訪問、そして今回の安倍首相のハワイ真珠湾訪問と、これら一連の訪問は日米同盟の深化を象徴するものとなった。この流れが、次期米国大統領トランプ氏へ引き継がれることを、願うばかりである。トランプ氏のこれまでの言動を見ていると一抹の不安が残るが、安倍首相のこれからの外交手腕に期待したい。
一方、今回の訪問が中国・韓国に対し、どのような影響をもたらすのか、興味深いものがある。早速、両国は批判的なコメントを出したが、安倍首相の真珠湾訪問が、刺激的であったことは確かである。将来の日中・日韓関係のキーワードは、オバマ大統領の演説で使われた「オタガイノタメニ」という言葉だと思う。
もし、日本が米国に対し原爆投下への反省と謝罪を求め、米国が日本に対しパールハーバーへの反省と謝罪を求めたならば、広島訪問も真珠湾訪問も実現しなかっただろう。両首脳の信頼関係と、75年の歳月が、この歴史的訪問を実現させたといえる。
人間が科す刑罰には、時効というものがある。永遠が許されるのは、神仏の世界だけである。人間は、せいぜい生きて百年である。人間が起こした災いに対し、永遠の反省や謝罪を求め続けたら、「オタガイノタメニ」ならない。それを求められても、限りある寿命の人間は、責任を取ることは不可能である。中国や韓国が、一方的に日本を責め続け、寛容の姿勢を示さなければ、「和解の力」を引き出すことはできない。
来年は酉年、安倍首相が推し進める未来志向の外交が、「オタガイノタメニ」一層羽ばたく年になることを祈念しよう。

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