住職のブログ

安倍総理の辞任劇 (住職のブログ

2020/08/31 (月)

8月28日、安倍総理は首相官邸で記者会見し、突然辞意を表明した。その理由として、持病が悪化し職務を遂行することが、困難となったことを挙げた。13年前にも同じ理由で退陣し、政権を投げ出したと批判されたが、5年後には再度総理に返り咲いた。平時に2度も総理に就任出来た幸運は、本人の努力もあるのだろうが、ご先祖様のお蔭と感謝しなければならない。安倍総理を一言でいえば、「余慶の功徳」の「申し子」と言えるだろう。
「余慶の功徳」(ご先祖の残した功績が、子孫に功徳として回ってくる)という言葉は、今では死語となり、使われなくなってしまった。しかし、政界や芸能界を見れば、「余慶の功徳」によって政治家や芸能人になった二世三世で大賑わいで、死後が蘇る不思議な現象である。安倍総理の父方の祖父は、反骨の政治家安倍寛、母方の祖父は元総理の岸信介である。そして、父は元外務大臣の安倍晋太郎という政界のサラブレッドである。名もなき家系の人間が、平時に総理大臣に返り咲くのは、ほぼ不可能である。
安倍総理の二度の辞任の仕方は、桜の散り方に似ている。中国人は、大輪の花が咲き華やかな牡丹が好きで、花が小さくすぐに散ってしまう桜が好きな日本人を、昔はバカにしていた。そんな日本人は、安倍総理の散り方は嫌いではない。外国の権力者のように、権謀術数を尽くして、権力の延命を謀るやり方は好きではない。桜は、日本の国民性を良くも悪くも象徴する花である。
安倍総理の辞任劇は、断腸の思いが込められ、無念さがにじみ出たものであった。来月の総裁選挙で菅官房長官が総理になり、11月の大統領選挙でトランプ大統領が再選され、安倍総理の体調が回復すれば、まだ65歳なので将来三度目の復権があるかも知れない。それには、未曾有の国難襲来という時代条件が付くが、「二度あることは三度ある」「一寸先は闇」である。

GoToトラベルキャンペーン (住職のブログ

2020/07/31 (金)

7月22日、感染拡大と軌を一にして「GoToトラベルキャンペーン」が始まった。このキャンペーンは、本来8月に予定されていたが、なぜか7月10日に前倒しすることが、突然発表された。6月19日に県をまたぐ移動が全面解除されてから一ヶ月余りで、時期尚早ではないかと思ったが、案の定問題を引き起こした。観光産業の苦境は理解できるが、全面解除されてからの状況を、もう少し見極めてからの方がよかった。そして、旅行客や宿泊施設の従業員にCOCOAの義務化をすれば、このアプリの普及に大いに役立ったのではないだろうか、よいチャンスを逃してしまった。これからの結果を見ないと何とも言えないが、感染爆発が起こらない事を祈る。
この頃、仙台も毎日のように感染者を複数出している。その時々に、感染者の詳細情報の記者会見を行うが、詳細とは名ばかりで肝心の情報がない、ピンボケ記者会見となっている。せめて、所在地と店名と時間帯を公表してもらわないと、警戒のしようがない。食中毒を出せば、所在地と店名と日時は公表され、営業停止となることを考えると、感染者情報もより具体的でなければ、感染防止の役に立たない。仙台市には、もう一歩踏み込んだ情報提供が求められる。
2月から続くコロナとの戦いは、治療薬とワクチンが開発されない限り安心安全とはならないので、一刻も早い開発が待たれる。治療薬の開発には、第Ⅰ相数十人・第2相数百人、そして第3相は数千人の臨床試験が必要である。新薬として世に出るには、第3相が大きな壁となって立ちはだかり、ほとんどの新薬開発はここで頓挫する。日本の年間新薬数は、アメリカについで世界第2位であるが、日本の感染者数では第3相の臨床試験を行うには不十分である、皮肉な事だが、世界一感染者の多いアメリカに期待するほかないだろう。
お釈迦様は、この世は「四苦八苦の娑婆」であると説かれている。東日本大震災の時は、第2波が一番大きかったように、、コロナの第2波に注意しなければならない。「Withコロナ」の時代、私達はこの苦しみと真摯に向き合い、感染防止に務めなければならない。

琵琶湖旅行記 (住職のブログ

2020/06/30 (火)

6月19日、新型コロナウイルス感染拡大で都道府県をまたぐ移動自粛要請が最後まで残った、一都三県と北海道が解除され、47都道府県で全面解除となった。又、無観客とはいえプロ野球も開幕したので、ファンにとって少しは日常を取り戻すことができる。しかし、世界を見渡せば感染拡大の勢いは止まらない。このような状況が続けば、来年の東京オリンピック開催も難しくなるだろう。
東京オリンピックは来年のことだが、実は私的に難しい問題を抱えていた。それは、昨年から決まっていた京都での16~17日の一泊二日で開く、毎年恒例の修業仲間との同期会の件であった。日程が全面解除直前ということで、中止するかどうか仲間と話し合った結果、会場を感染者の多い京都市内から琵琶湖畔のホテルに変更することで、何とか開催にこぎつけた。一年ぶりの再会で、夕食は琵琶湖を眺めながら大いに盛り上がり、コロナを忘れる楽しいひと時を過ごすことができた。
次の日は、西国13番札所の石山寺と14番札所の三井寺を参拝することができ、大変歴史の勉強になった。石山寺は、千年前紫式部が「源氏物語」を書いたと伝えられる「源氏の間」があり、悠久の歴史を感じることができた。三井寺は、天台寺門宗の総本山で17日はちょうど33年に一度しか御開帳されない秘仏、「如意輪観音坐像」の特別御開帳の初日という幸運に恵まれた。この秘仏は、後三条天皇(1034~1073年)が病気平癒を祈願された霊仏で、何とも言えない優美なお姿に感動し、コロナウイルス退散を祈願した。今回の旅は、もう二度と見ることができな仏様に巡り合うことができ、記憶に残る同期会となった。
琵琶湖への道中では、ガラガラの新幹線、外国人のいない京都駅、湖西線の乗客全員がマスク姿と、今まで見たことのない光景で、改めてコロナの影響力の大きさを実感させられた旅であった。

コロナ対策の妙 (住職のブログ

2020/05/31 (日)

5月25日、非常事態宣言が残った一都三県と北海道が解除され、全国すべての都道府県が解除された。4月7日に発令されてから50日余り、日本人は強制力のない自粛要請だけで感染者数を激減させ、しっかり結果を出した。そして嬉しいことに、プロ野球の開幕も無観客試合ながら6月19日と決まった。しかし、新型コロナウイルスとの終わりの見えない戦いは、まだまだ続くことを肝に命じなければならない。
日本のコロナ対策は、罰則付きの外出禁止令で都市封鎖を行った諸外国とは違い、強制力のない自粛要請だけなので効果を疑問視されたが、良い意味で期待を裏切った。2月のダイヤモンドプリンセス号の時、日本はそのうち武漢のようになる、3月にはイタリアようになる、4月にはニューヨークのようになると言われたが、そうとはならなかった。確かに、諸外国と比べると圧倒的にPCR検査が少なかったので、何か隠しているのではないかと批判されたが、感染爆発は起こさなかった。ここまで結果を出し続けた日本のコロナ対策に、ついにべドロスWHO事務局長も日本は成功したと評価した。
なぜ、日本は成功したのかミステリーと言われ不思議がられているが、ワシントンポストがその成功の理由を書いている。1.クラスターと重症患者優先の検査2.保健所の質3.三蜜の3つあげ、その中でも保健所の役割に注目している。保健所は、コロナ患者の交通整理をして、医療崩壊を防ぎ死者数を抑えた、その仕事の質を評価しているのである。日本のコロナ対策の妙(非常にすぐれていること)は、保健所にあるとみているのである。
新型コロナウイルスが世界中に拡大している今、最も懸念されるのは中国の動向である。マスク外交を通して、世界に影響力を強めようとして、米国との関係が険悪になっている。WHO・台湾・香港と次々と力を行使しているが、これをやり過ぎれば墓穴を掘るのでないかと危惧している。将棋の世界の格言に「高飛車で負けを引く」、相手を甘く見て序盤から高圧的な飛車を繰り出すと、逆に負けてしまう。高飛車外交の中国を見ていると、この格言を思い出す。
ナショナリズムを煽り過ぎれば地獄を見る、これは歴史の教えるところである。

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